【壁を超える】一流の人のすごい考え方/西沢泰生

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 本日は『壁を乗り越えられない時に教えてくれる 一流の人のすごい考え方』を解説していきます。

 この本は一言で言うと、一流の人たちの考え方を教えてくれる本になります。

 考え方次第で、人生はいい方向にも悪い方向にも進みますよね。

 一流の人たちというのは、その人生をいい方向に進めるための「考え方」を知っているものです。

 この本では、プロ野球のイチロー選手をはじめ、画家のピカソから、投資家のウォーレンバフェットなど、幅広いジャンルの一流の人や帝国ホテルの一流サービスまで、多くの見習うべき考え方や行動を事例にあげながら、わかりやすく解説してくれています。

 一流のテクニックなどは知ってもすぐには使えませんが、考え方は今日からでも簡単に取り入れることができます。

 一流の人のすごい考え方を知ることで、人生の壁を超えるヒントを得ることができるかもしれませんね。

 本日はその中から、いくつかをかいつまんで紹介していきます。それでは、一緒に学んでいきましょう。


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他人の評価に惑わされない

 野球のイチロー選手は、メジャーで10シーズン連続200本安打を達成し、アジア人史上初の首位打者と盗塁王、シーズンMVPのタイトルを獲得するなど、言わずと知れた野球界のレジェンドです。

 そのようなイチロー選手が、あるインタビューの中で嫌いな言葉を挙げています。

 それは「成功」です。

 イチロー選手は「自分の中で立てた目標を成し遂げるのを成功というのはわかるが、他人が言う成功を追いかけ始めたら何が成功かわからなくなる」と言ってます。

 つまり、成功の基準を決めるのは自分自身であるべきだということです。

 周りから「成功している」と言われるのはなんか違うということです。他人の評価は個人差があり、いい加減なものだからです。

 一流の人というのは、他人の評価に惑わされず、自分の中で目標を決めて突き進んでいるのです。

 あのビートルズの ジョンレノンも「人の言うことは気にするな。こうすればああ言われるだろう。こんなくだらない感情のために、どれだけの人がやりたいこともできずに死んでいくのだろう。」という言葉を残している。

 要は、他人の目を気にして、夢を諦めたり隠したりする必要なんてないということです。

 


謙虚さが成長につながる

 あるカメラマンが、新潟で50年もお米を作り続けている農家のところへ取材に行った時の話です。

 カメラマンが写真を撮り終えた後、何気なく「今年のお米の出来はどうですか?」と聞いたそうです。

 すると、農家の人は「いや、わかりません」と言いいました。

 その後「僕はまだ米を50回しか作ったことがないですから」と答えたそうだ。

 どんな業界でも、50年も仕事をしていればその道の超ベテランですよね。

 「この仕事のことなら何でも聞いてくれ。俺に知らないことはない。」くらい行っても、誰からも文句を言われないレベルでしょう。

 ですが、そこでまだまだ自分は未熟だと、現状の自分に満足しない謙虚さが仕事をさらに追求する姿勢につながり、成長を生むのです。

 天狗になった瞬間、そこで人としての成長は止まります。

 その道でベテランと言われるほど経験を積んだとしても、謙虚さを忘れずにいたいものです。

 


自分の仕事にプライドを持つ

 ピカソといえば、その作品は100億円以上でいくつも落札されているほどの世界的画家です。

 ある夫人が偶然、カフェでスケッチしているピカソを見つけ「私のスケッチを書いてもらえませんか。値段は言い値で結構です。」とピカソに声をかけたそうです。

 すると、ピカソは「いいですよ」と引き受けて、さらさらと3分くらいでスケッチを書き上げました。

 そして、夫人が値段を尋ねると「5000フランです」と、ピカソが答えました。

 これは今の日本円で約40万円くらいです。

 それを聞いた夫人は「たった3分で書き上げたのに高すぎる!」と怒ったのですが、それに対してピカソは「私はここまで来るのに生涯を費やしているのです」と答えたそうです。

 夫人はたった3分の作品と思ったわけですが、実際にはその3分の前にある絵にかけてきた膨大な時間があったからこそ生み出されたスケッチだというわけです。

 つい忘れがちなところですけど、言われてみるとその通りですよね。

 東京オリンピックの入場曲で使われていた『ドラゴンクエスト 序曲』を作った 杉山浩一さんも、同じようなことを言っています。

 あの序曲は5分で作られたそうですが、杉山さんはドラゴンクエストの序曲を作った時「僕は54歳ですですから、序曲を作るのに54年と5分かかったと考えてください。その54年がなければあの序曲はできなかった。」と話されています。

 普段からの膨大な積み上げがあってこそ、短時間で作った作品にも価値があると自信を持って言えるようになる…。

 「自分の仕事にプライドを持つ」というのはこういうことなのかもしれません。


ハッタリをうまく使う

 ある小さな広告代理店が「とある企業が会社のロゴ変更を考えている」というのを聞きつけ、新しいロゴのプレゼンに出かけたところ、すでに超大手の広告代理店のA社がプレゼンした後で、もうほぼ決定しているような状況でした。

 実際、話も聞いてもらえなさそうな雰囲気だったので、帰ろうとしていたそうですが、その小さな代理店のデザイナーがボソッとつぶやいた一言で状況は変わったそうです。

 そのデザイナーは、大手のA社がデザインした新ロゴマークのデザインを見ながら「A社のデザイン部門、最近は垢抜けてきましたね」と言ったのです。

 これはただのハッタリだったわけですが、それを聞いた担当役員は「ほ~、そうなんですか」と食いついてきたので、すかさずデザイナーは、例えばこの部分ですが…と解説を始め、その流れで自社のデザインも提案することができ、結果大逆転に成功したそうです。

 おそらくこのハッタリがなければ、いくら素晴らしいデザインのロゴを用意していたとしても、話すら聞いてもらえなかったと思います。

 自分の立場が弱かったり、名前が売れていない時というのは、話すら聞いてもらえないことが多いですが、何を売り込むにせよ、まず話を聞いてもらわないと始まりません。

 だからこそ、何もせず諦めるよりも、ダメ元でハッタリをかまして入り口をこじ開けることが大切です。

 


 ピンチの時こそ周囲を気遣う

 赤塚不二夫さんといえば、おそ松くんや天才バカボンの生みの親で、ギャグ漫画の王様と呼ばれる天才漫画家です。

 最近でも、おそ松くんを原作としたおそ松さんがアニメで人気になったり、天才バカボンが実写映画化されたりで話題になっているので、若い人でも名前を聞いたことがある人は多いですね。

 そんな赤塚さんの話ですが、天才バカボンの原稿を書き上げた赤塚さんは締め切り前日に編集者に原稿を渡したことがあるそう。

 ところが、その編集者さん、タクシーに原稿を置き忘れて無くしてしまったのです。結局、タクシーとも連絡がつかず、編集者は顔面蒼白で赤塚さんのところに戻り「原稿をなくしてしまいました」と報告しました。

 すると、赤塚さんは全く怒らず「ネームがあるからまたかけるよ」と言って、さらに「まだ少し時間がある飲みに行こう」と落ち込んでいる編集者を気遣ったそう。

 そして、飲んでから戻った赤塚さんは、数時間で同じ原稿を書き上げて「2度目だからもっとうまく書けたよ」と言って、原稿を編集者に渡したそうです。

 本当に優しい人というのは、誰かが失敗した時やピンチの時こそ、周囲を気遣うことができる人なのですね。

 

 そして、世界的に有名な 思想家の孔子も「人生において最も大切なことは『思いやり』だ」と言っています。

 


サービスの基本は観察すること

 皆さんは帝国ホテルって知っていますか?

 特におもてなしのレベルが高いことで有名な一流ホテルなのですが、帝国ホテルのあるドアマンは、常連客1000人の顔と名前さらに車の車種まで覚えているそうです。

 だから「〇〇様いらっしゃいませ」と言って、車のドアを開けることができるのです。

 その帝国ホテルに「ホールドインペリアルバー」というバーがあるのですが、そこのバーテンダーはお客様から注文があると、一杯目はお客様が最も手に取りやすい右斜め上に置くそう。

 ですが、おかわりの注文が来た時、二杯目のグラスはお客様が自分で動かした一杯目のグラスと同じ位置に置きます

 誰でもバーやカフェで飲み物を置くとき、自分が一番飲みやすい場所や起きやすい場所に置き換えますね。

 だから、バーテンダーはお客様が一杯目のグラスをどこに置いたかを観察しておいて、二杯目のグラスは当たり前のようにその位置に置くのです。

 多くの客はその配慮に気づきもしませんが、このバーはなんか居心地いいなと感じるわけです。

 サービスの基本は、観察力だいつもマニュアル通りにやるだけじゃなく、相手が今どんな気持ちなのかどういう好みがあるのかを観察し、オーダーメイドのサービスを提供するのが究極のおもてなしなのですね。


子供の頃に夢中だったことが天職かも

 投資の神様と呼ばれるウォーレンバフェットの幼少期の話をします。

 ウォーレンバフェットは、実は6歳の時にガムを売る商売を始め、他にもおじさんからコーラを仕入れて売るなどしてお金を儲け、11歳の時には株を購入したといいます。

 バフェットは5歳の頃、近所のガソリンスタンドに行ってはペプシコーラやジンジャーエールなどの王冠をたくさん拾ってくるのが趣味でした。

 王冠とは瓶の蓋のことです。

 なんと5歳のバフェット少年は 拾ってきた王冠を、新聞紙の上に並べて、どこの銘柄がよく売れていて、どこの銘柄が人気がないのかをリサーチしていたのです。

 別に誰かから頼まれたわけでもないし、それでお小遣いがもらえるわけでもないのですが、ただただリサーチするのが楽しかったそうです。

 子供の頃に夢中だったことが天職だったという例は他にもあります。

 漫画家の手塚治虫さんは、小学生の頃から漫画を描いていて、あまりの面白さに先生たちの間でも評判だったそうです。

 また、演出家の三谷幸喜さんが子供の頃好きだった遊びは1人人形劇ごっこ。

 そのように、子供の時に夢中になっていたことを仕事にすると、うまくいくことは多いのです。

 今の仕事がしっくりきていないなら、一度子供の頃夢中になっていたことを思い出してみると天職が見つかるかもしれませんね。


まず身近な人を幸せにする

 貧しい人たちのためにその生涯を捧げた修道女 マザーテレサは、ノーベル平和賞が贈られた時「私はノーベル賞の受賞者には値しません。でも誰からも見捨てられ、愛に飢え死に瀕している世界の最も貧しい人々に変わってショーを受けました。」とコメントしました。

 そして、賞金も全額、貧しい人たちのために使われました。

 そんなマザーテレサに、ある人が「世界の人々を幸せにするために私たちは一体何をすればいいのでしょう?」という質問をしました。

 マザーテレサは「まずあなたが家に帰って、家族を幸せにしてあげてください」と答えました。遠くのたくさんの人たちの幸せを考える前に、まず身近な家族の幸せを実現するのが大切だと言いたかったのでしょう。

 そもそも、自分にとって一番身近な存在である家族すら幸せにできない人には、世界中の人たちを幸せにするなんて不可能ですよね。

 

 ドイツの詩人 ゲーテもこう言っています。

 「王様であろうが、農民であろうが、自分の家庭に平和を見いだす者が最も幸福な人間である」と。

 いかがでしたか?

 皆さんの心に残るものが1つでもあれば、幸いです。

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