こんにちはー!
イスラム教の六信五行の1つとして定められる断食。
日の出前~日没までの飲食を一切しないという戒律が浮かびがちですが、実際には食欲以外に、性欲、睡眠欲といった人間の3大欲の慎みを求めることが特徴となります。
イスラム圏であるカタールでは、イスラム教徒以外にはどのような影響があるのかをまとめましたので、一緒に勉強していきましょう!
1 令和5年度のラマダン期間について
Googleによると、2023年3/22(水)~4/20(木)になりそうです。
イスラム暦に基づくため、中東地域の政府が月の満ち欠け状況により設定しています。
自然現象ですので開始日も終了日も多少前後するの可能性ありますし、間近にならなければわかりませんのでご注意ください。
2 ラマダン特有の慣習について
ラマダンには特有の「食」に関する慣習があります。
その特徴と注意点について、紹介します。
① イフタール
イフタールとは、断食後(日没後)に初めてとる食事のことです。
日の出後は全く何も食べていない状況ですので、まずは水分や胃に優しい食事から始めます。
その代表的なものが「デーツ(ヤシの実)」。
デーツは、断食後の安定した血糖値のコントロールができると言われており、栄養成分もかなりバランスのとれた食材です。
カタールではチョコレートをコーティングしたお菓子などにも、よく用いられています。
デーツで胃をならした後には、中東の伝統料理がふるまわれます。
このイフタールの時間は、家族や友人と過ごし、自らの大切な方と過ごす風習が見られます。
また、経済的に苦しい方のために、富裕層の寄付などで得たお金を使って購入された飲食物が、各モスクで配布されており、各モスクでは、お祈りの時間に長蛇の列が見られます。
これを「施し」といいます。
この風習は仏教はキリスト教にも、通じるところがありますね。
② サフール
サフールは、断食開始前(日の出前)に食べられる食事のことを指します。
日の出の時間が午前4時だとすると、午前2~3時に食べます。
とても朝が早いですが、サフールのあとにその日1回目のお祈りを行い、心身の準備を整えているようです。
サフールは重たい食事をするのではなく、デーツ、ヨーグルト、おかゆなど、胃に優しい食事を行い、その後、もう一度睡眠をとる方も多いです。
ちなみに、イスラム教ではサフールを食べることが善行の1つとみなされます。
③ イード
イードとはアラビア語で「祝祭」を表し、ラマダン終了を祝う日となります。
ラマダン後のイードは「イード・アル=フィトル」といい、イスラム諸国では、学校や会社は休みになり、盛大に祝われます。
この日の終了を境に、マーケットやバーなど多くのお店が通常時間に戻ります。
ちなみに、6月末には「イード・アド=アドハー(犠牲祭)」と呼ばれるイスラム教徒のために犠牲になった動物たちを弔うための祝日も設けられています。
2023年は6/28(水)~7/2(日)となり、「イード・アル=フィトル」同様、学校や会社は休みになります。(※マーケットやバーは結構開店しています)
3 ラマダン中の注意点
上記に注意点も述べていますが、まとめます。
①公共の場での飲み食いは控える
すでに述べたように、イスラム教徒は日の出前~日没まで飲食を一切行いません。
よって、イスラム教徒の方は飲食にかなり敏感になっています。
ですので、公共の場(車内等も)では、飲食はしない方がよいです。
② 公共施設およびお店の時間が変更されます
大使館、交通局等の公共施設や、お店の開業時間が大幅に変更します。
本当に大幅に短縮されるので、諸手続きや買い物等ができませんのでご注意ください。
詳細は各ホームページでご確認くださいね。
③ お酒は一切飲めない
お店での飲酒および以前の記事で記載したQDCでのお酒の購入はできません。
よって、この時期は公での飲酒は一切にできませんのでご注ください。
ちなみに、2023年のQDCでのお酒の購入は3/21(火)までです。
ラマダン間近は混雑が予想されますので、早めの購入をおススメします。
本日も最後までご覧いただきありがとうございます。
少しでも皆さんのお役にたてれば幸いです。
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